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根っこの問題
会議で何度も何度も繰り返し議論される話しがあります。色々な事がありますが、投資するか、しないかでの争いは議論される重要なテーマです。

投資する その理由は、儲けを増やすため
投資しない その理由は コストを削減するため
儲けを増やすのと、コストを削減するこの共通目的は、利益を増やすでしょうか。

おおざっぱに考えるとこうなりそうです。

会議では具体的な案件について投資するしないで議論することになりますが、いつまでたってもすっきりした議論になりません。最後は大声をだした人の意見で決まる。といった感じです。

なんでこんな事が繰り返されるのか。

儲けるためには、投資しなければならない。その理由は
・何かに投資しないと、儲けを得ることはできない
・投資してから回収するのがビジネスの基本

といった事でしょうか。

コストを削減するためには、投資をしない、その理由は何か

・投資は失敗する可能性がある

まずはこれでしょう。更になぜを考えると

・投資<回収と予測できれば投資すると決められるが計算できない
・投資額は調べれば確定できるが、回収は未来のことなので確定できない

これが重要そうです。タイムマシーンがあれば簡単に解決できそうですがないので難しい・・

・投資をするためには合意形成がいる
・投資したいと考える人と、実際にお金を払う人は異なっている

会議で投資の話し合いがおこなわれるのはこれが理由です。もし個人的な投資の話しなら議論はしないでしょう。かといって現実は嫁とかがいるので完全な個人的な投資というのはめったにないわけですが。。。

この問題の解決策として、成功報酬、バリュシェアリングといった方法があります。

儲けるためには、投資しなければならない、なぜなら投資してから回収するのがビジネスの基本だから。

という仮定がありますが、もしサプライヤーに成功したときだけはらうという後払い契約にしてもらえれば投資と回収が同時期に行えるのでこの仮定を崩すことができます。

しかしこれは、サプライヤーに問題を押しつけただけで真の解決策にはなりません。サプライヤー側が成功報酬で受注するかどうか上記の対立にある議論をさせられるだけで、問題は変わらないのです。

投資をビジネスとする金融の世界ではこういった議論がかなり行われています。金融の世界では、必ず回収>投資になるものだけに投資する分析方法を考えるといった、タイムマシーンを作ろうといった議論はされなくなっています。

「卵を一つのかごに入れるな」といった格言をもって
その投資が失敗したとしても、他の投資で賄えるかどうかといった形で、全体で考えて、どのようにリスク分散するかを考えます

経営の場合、金融の世界のようにシンプルではありません。お金ではかれない部分が沢山あります。しかし
・リスクをゼロにする事は出来ない
・タイムマシーンはないので未来のことはわからない
・どうすればリスクをうまく分散できるのか

こういった問題は共通していると良く感じます。
by nisimanrui | 2006-07-30 13:25 | コンサル日記
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